空の上も グローバルに ~オープン・スカイとは
最近耳にする言葉、『オープン・スカイ』
いったい 何のことでしょう。
今、日本にも多くの航空会社が就航していますが、
実は、日本の航空政策は 長い間
自国の企業を有利にする保護主義的な政策をとってきました。
ところが、目を世界に向けると、
多くの国々で「オープン・スカイ政策」を
とり入れていることに気づきます。
それらの国々は航空政策を自由化することによって、
消費者は より幅広い選択肢から選ぶことができ、
従来よりもずっと安い運賃で旅行することができるようになり、
また国の経済活性化にも大きなプラスになっていることを
学んだのです。
たとえば、アメリカとEU間では原則的に
「オープン・スカイ政策」がとられており、
地域間の路線の自由参入、以遠権(※)の自由な交換、
運賃の自由化、外資規制の撤廃などにより、
双方の経済活性化のみならず、消費者にとっても
大きなメリットがもたらされたのです。
日本の場合、それらの条件は
長い間 「二国間航空協定」、
つまり日本とその国の取り決めで、
乗り入れ航空会社の制限、便数の規制、
路線の規制、運賃の規制、以遠権の規制、
外資の規制など多くの規制でしばられてきました。
しかしながら、日本政府も遅まきながら
「アジア・ゲートウェイ構想」や
「ビジット・ジャパン・キャンペーン」など
航空自由化政策を少しずつとり入れるようになりました。
そして先日、10月25日に、日本とアメリカは
やっと『オープン・スカイ協定』を結びましたね。
「オープン・スカイ政策」は世界の潮流であり、
日本が乗り遅れてしまうと 私たち消費者と
日本経済全体にとっても大きな利益を損なうばかりか、
日本の航空会社の競争力低下にもつながる恐れがあります。
21世紀において、観光産業や旅行産業は
間違いなく伸びる産業と期待されています。
「オープン・スカイ政策」は 日本経済の活性化や
雇用の促進にも必ず大きなプラスをもたらす
といわれています。
便数が増える・就航エアラインが増える
CAも それだけ 必要になりますね。
まもなく日本でAPECの国際会議が開かれます。
これを機に、日本は外国から多くのことを学び、
一日も早く「オープン・スカイ政策」をとり入れるべきでしょう。(S)
※以遠権:国際航空運輸において、自国から相手国を経由して、相手国からさらに先にある別の国への区間についても営業運航を行なう権利のこと。